プラモデルが長持ちする保管とメンテナンス法

保管

プラモデルの制作は完成と同時に終わるものではありません。
丁寧に作り上げた完成品を長く美しい状態で維持するためには、適切な保管と定期的なメンテナンスが欠かせません。
完成後のホコリ対策や変形、色あせの防止といった観点から、具体的な方法を解説していきます。

基本的かつ重要な対策が「ホコリの付着を防ぐこと」です。
プラモデルは静電気を帯びやすく、塗装された表面はホコリが目立ちやすくなります。
一般的には、密閉性のあるアクリルケースやガラス製のディスプレイケースに入れて飾ることが理想です。
これによりホコリだけでなく、湿気や日光からもある程度保護することができます。
ケース内に乾燥剤を入れておけば、内部の湿度調整にも役立ちます。

次に注意すべきは「紫外線による色あせ」です。
太陽光や蛍光灯に長時間さらされたプラモデルは、塗料の退色やプラスチックの劣化が進みやすくなります。
保管場所としては、直射日光が当たらない室内や、UVカットフィルムを貼った窓の近くなどが適しています。
また、LED照明を使用したディスプレイケースであれば、紫外線の影響を抑えつつ、見た目の演出効果も得られます。

「パーツの変形」にも配慮が必要です。
細長い武器やアンテナなどのパーツは、自重や気温の変化によって少しずつ変形してしまうことがあります。
これを防ぐためには、重力方向に負荷をかけないよう、水平または安定した角度で設置することが重要です。
スタンドを活用する、または支えを設けるなどして、長期的な変形リスクを低減させる工夫が求められます。

保管だけでなく、「定期的なメンテナンス」も忘れてはなりません。
ディスプレイケース内であっても微細なホコリや油分が付着することがありますので、柔らかいハケやエアダスターなどで優しく取り除くようにします。
塗装済みのモデルでは、強く擦ると塗装が剥がれる恐れがあるため、摩擦を避けることが大切です。
また、可動部分が多いモデルの場合、長期間動かさずにいると関節の動きが渋くなってしまうことがあります。
可動範囲を時々確認し、軽く動かすことでスムーズな稼働を維持できます。

このように、プラモデルの完成後も保管環境や定期的なケアに気を配ることで、美しい状態を長期間維持することが可能になります。
せっかく時間と手間をかけて完成させた作品だからこそ、その後の扱いにも注意を払い、末永く楽しめるように心がけることが、プラモデル趣味をより深く味わうためのポイントと言えるでしょう。

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